日本記

교토역주변

今でも あなたの あの指が

私の うなじで 暮らしてる

ときどき 夜更けに 淋しいと

いたずら 描きを するのです

悪い指です あの ゆびは

涙のあとを どこまでも

たどって ついてくる

(えがき描き)(夜更けよふけ)

今ごろ あの指 どのあたり

どなたと 遊んで いるのやら

やさしく 髪など 撫でながら(な)

吐息に 濡れて いる頃か

悪い指です あの ゆびは

女の 胸の 谷底(たにそこ)を

なぞって ついて 行く

(吐息といき)(谷底たにそこ)

未練ひとつも 残さずに

あの 指だけを おいてった

夜更けの 片隅に

(片隅かたすみ)

あの 指だけを おいてった

夜更けの 片隅に

***指/山口のり***