一般的にしろと言えば、堀と石垣に守られ、天守閣があって・・・というのを想像されるかと思いますが、土塁のお話で紹介したとおり、本格的に普及を開始したのは上写真の安土城が織田信長によって築城された頃から。石垣自体は、飛鳥時代の朝鮮式山城の頃から使われてはいますが、土塁を強化するために補助的に使ったのがほとんどで、天守閣や御殿を守るために、高い石垣を使ったのは安土桃山時代からといっても差し支えありません。
さて、石垣は積み方によって
まずは
(上写真は仙台城)
乱積と布積は、このあと紹介する打込接、切込接にも見られる石垣の積み方ですが、布積は横方向に目地が通る、つまり横方向のラインが真っ直ぐになるのが特徴です。もちろん、こうするためには比較的形の揃った石を見つけてこないといけません。上写真の場合・・・どう見ても横方向のラインが通っていませんので、
また、乱積のこと乱層積、布積のことを整層積ということもあります。
ちなみに
(上写真は津山城)
ちなみに野面積同様、様々な大きさの石を組み合わせたものを
こちらも野面積や打込接同様、様々な大きさの石を組み合わせたものを
さらに切込接の場合、六角形に加工した石を組み込んだものがあります。亀の甲羅に似ていることから、
それから角に限定していえば、角石(隅石)に直方体に近い長石を用いて、さらに長辺と短辺を交互にに積み上げていく、
ほかにも細かく見れば色々ありますが、主要なものはこんな感じ。
こちらは愛媛県松山市の松山城天守閣の石垣ですが、このように排水溝が設けられていることがあります。もちろん、雨を排水するためのものです。
表面に見える石を分類すると、ざっとこんな感じになります。
天端石・・・石垣の一番上の石
間石・・・石垣の隙間を埋める石
角石・・・角に用いられる石。その隣の石を、角脇石と呼ぶことも。
根石・・・一番下の石で、大きなものが使われる。
築石・・・その他大勢の石
さらにもう一度、この石垣に登場していただきましょう。表面に見える石垣の裏側にも、さらに別の石がたくさん積まれていて、まずは表面に見える石の隙間を埋める